インフラファンドとは、その名の通りインフラ施設を投資対象としたファンドです。
そのインフラファンドが新規に株式を公開して上場するのが、インフラファンドのIPOとなります。
2015年の4月に東証インフラファンド市場が創設され、現時点では3銘柄のインフラファンドが上場しています。
イメージ的にはリート(不動産投資信託)に近く、インフラファンドのIPOもリートIPOと同様に、一般的なIPO投資とは異なるので、初心者の方はご注意ください。
※インフラIPOも大手予想会社の評価や初値予想がありません。
インフラファンドの背景と狙い
発電所・空港・道路などの社会基盤(インフラ)は必要不可欠なものですが、政府や地方公共団体の財政は非常に厳しい状況となっています。
このインフラ市場に民間資金を導入し、公的債務に頼らずインフラの充実を図ろうとするのがインフラファンド市場創設の狙いです。
インフラファンドは政府の成長戦略の一つにも挙げられており、収益の非課税期間が20年に延長されるなど税制面でも後押しされています。
既に欧米を中心とした海外では先行しており、インフラそのものに投資するだけでなく、公共施設の運営権を取得するケースもあるようです。
にほんブログ村へ
インフラIPOの特徴と個人的な雑感
インフラIPOはリートIPOに比べて公開規模が40-50億円と小さく、分配金の利回りもリートの平均より高めに設定される傾向にあります。
しかし、第1号案件として上場したタカラレーベン・インフラ投資法人(9281)こそ「初モノ」として好スタートを切りましたが、続く銘柄は連続で公募割れとなっており、流動性も乏しい状況で盛り上がりに欠けています。
最近のリートIPOの不調も影響してそうですが、この辺でどうにか流れを変えて欲しいところです。
今のところ太陽光発電関連の案件しかないというのも不調の要因の一つかも知れません。
売電単価は固定価格買取制度で保証されているので下値は堅いはずなのですが、昨今の太陽光関連事業者の倒産ラッシュもあってか、イメージが良くありません…。
出来ればこの辺で太陽光発電ではない別のインフラに投資するファンドが出て欲しいところです。稼働中で安定している港湾施設や有料道路、ごみ焼却施設などが出たら面白そうです。
IPO新規公開株ブログランキングへ
個人的にはちょっとした企業の債権より魅力的な投資商品だと思うのですが、今のままでは厳しそうです。
今後は資金の運用先に困った地銀などパッシブファンドからの資金流入も期待できるので、リートと共に少しずつでも盛り上がってくれることを祈ります。
コメントフォーム