新年一発目のIPOとなったRecovery Internationalは、残念ながら初値公募割れ(公開価格3,060円⇒初値2,640円:約13.7%)となりました。
年明け最初のIPOが公募割れしたことは残念ですが(現BB制度開始以来初)、それは銘柄や地合いにもよるので、仕方がないですね。。
しかしながら、個人的には今回それ以上にビックリしたことがありました…。
それは「シンジケートカバー玉の投入タイミング」です。
Recovery Internationalは朝から弱い初値合致点で、いつOA分の買い支え玉(シンジケートカバー)が入るのか注目していましたが、いつまで待っても出現せず…。
結局そのまま場が開いてしまい、Recovery Internationalは約15万株の大幅な売り越しでスタートしました。
その後はルール通り3分おきに気配表示が更新され、遂には本来ならカバー玉が入るはずの引受価格(2,815円)まで下回る事態に…。
これはどうなるんだ?と思っていたところ、ようやく引受価格に1万株、2万株、3万株と30秒~1分間隔で小刻みに玉が入り、最終的には僅か数分でMAXの82,100株に近いカバー玉が投入されました。
既に気配値は引受価格を下回っているにもかかわらず、なぜ引受価格での指値なのかは分かりませんが。。体裁上?
9時23分時点の板状況
結局、Recovery InternationalのIPOは、は9時26分に2,640円の初値を付けるに至ります(初値出来高:206,300株)
いやー、それにしてもビックリですね。。
最初はシステムの不具合や担当者のミスを疑いましたが、最終的には初値決定前にシンジケートカバー玉が投入されたので、その線はないと思われます。
ただ、これまでのIPOでは売り気配で始まりそうな場合、投入タイミングや玉数はそれぞれ違えど、必ず場が開く前にカバー玉が投入されてきたので、今回のパターンは初だと思います(個人的な経験上)。
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何処からか圧力があったのか、それとも単なる実験や気まぐれなのか、その理由はわかりませんが「何かしらの意図」があってのことだとは思われ、岸田政権の「新資本主義」の政策も絡んでるのか?と勘ぐりたくなります(個人的な意見です)
まあ、そもそも証券会社はシンジケートカバーを行わなくてもよいルールだったはずであり、実施できる期間こそ決まってはいますが、投入するタイミングや株数、価格も自由です。
引受価格より安く買って返済すればその差分だけ儲けになりますが、普通は引受価格で指値をするのが慣例です。
これまで評価が微妙なIPOの場合、支え玉が入った後に実需が入って結果的に買い越しスタートとなるケースも多くあったため、今回のカバー玉投入タイミングの変更は、今後のIPOに影響を与えそうですね。。
今回いつも通りにカバー玉が投入されていたらどうなったかはわかりませんが、個人的には場が開く前にカバー玉が入らなかったことで実需の買いが増えず、より弱い展開になってしまったような気はしています。
まあ、その後のセカンダリーでは比較的落ち着いた値動きになったので(最後は急落しましたが…)、悪い面だけではない気もします。。
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とりあえず今回の対応の是非はともかく、このようなケースもあるということは覚えておきたいところです。
今回の件も含め、今年は4月に市場再編を控えており、公正取引委員会やワーキンググループの見解もあるため、今年はIPO市場に「大きな変革」が起こることは間違いなさそうです。
まあ、IPO好きの投資家にとっては、その多くが「逆風」になりそうですが…。
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