前回からの続きです。⇒ 東京メトロのIPOの株価や公開規模を勝手に考察!上場日はいつ?
東京メトロの売出し時期についてはまだ「未定」ですが、売出し期限は2027年度までと決まっており、政府保有分の売却益は東日本大震災の復興財源となるため、政府とすれば早期に売却して財源を確保したいと思われます。
しかしながら、東京メトロは「国民共有の貴重な財産」であることにも配意しつつ、売出しに際しては市場価格や株式市場全般に大きな混乱を与えないよう、円滑な消化に十分配慮する必要もあります。
それらを考慮すると、現在のコロナ禍における経営状況下で算出される企業価値には疑問も残るでしょうし、世界的なインフレや現在の不安定な相場環境で売却を急ぐのは、得策ではないと感じます。
東京メトロは他の路線に比べるとコロナの影響が大きそうであり(前期もまだ赤字)、ここに来て再びコロナの勢いも増しているため、今期の業績にも不安が残ります。
また、東京メトロは2023年3月には28年ぶりとなる全路線の運賃値上げを予定しており、来期には大幅な増収が見込めます。
東京メトロの上場時期は、過去の政府系IPOのパターンを考えると10月か11月と思われますが、個人的には上記の理由から今年ではなく来年以降が良いのではないかと思っています。
もちろん、今年申請して相場環境が良さそうならそのままGO、悪化すれば延期というパターンもありでしょうが、超大型IPOでは選挙のように「風」というか「勢い」がより重要となるので、今年はその時期ではないように感じます。
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政府としても東京メトロのIPOは是が非でも成功させたいはずであり、東京メトロの上場後の追加売出しに加え、将来的には高速道路会社の上場にも上手く繋げたいという思惑もあるはずです。
東京メトロは話題性や知名度的には十分ですが、事業的には新規性はないため、株価の割安感(IPOディスカウントに期待)はもちろん、上場のタイミングが需給の大きな要因になるため、上場時期は慎重に判断して欲しいですね。
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