日本郵政(6178)が最大1.4兆円規模のPO(売出し)を実施するとの報道がありました。
PO実施の時期は最短で7月、若しくは9月か10月の予定で、その時点で株価が低迷していれば「先送り」になるという内容です。
郵政株、財務省が追加売却へ 最大1.4兆円規模
財務省は日本郵政の株式を今夏以降に追加売却する方針だ。近く主幹事証券を選び、最大で1.4兆円規模の株式を売却する。
日本郵政の株価は日銀のマイナス金利政策の影響で低迷していたが、昨年来のトランプ相場で上昇し、売り出し価格を上回っている。追加売却に向けた環境が整いつつあると判断した。
財務省は16日午後に財政制度等審議会の国有財産分科会を開き、追加売却の際の主幹事証券の選定基準を決める。同日中に証券…
引用元:日本経済新聞電子版(2017/1/16)
日経電子版で13時10分にこのニュースが配信されると同時に日本郵政(6178)は売り込まれ、大引けでも前日比72円安(-4.86%)となる1,408円まで下落しています。
ちなみに日本郵政(6178)のIPO時の公募価格は1,400円なので、公募割れ目前です…。
日本郵政(6178)の日中足チャート
※クリックで拡大します
また、関連するゆうちょ銀行 (7182)とかんぽ生命(7182)も連動する形で下落しました。
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もともと日本郵政は2015年のIPOで全株式数の11%しか放出しておらず、将来的に政府保有を33%超を残す形で残りの約55%を段階的に追加売却していく方針でしたが、個人的にはもう数年先のことだと思っていました。
しかも、その規模が1回で1.4兆円(最大で)というのも驚きです。2015年のIPOではグループ3社合計で1.43兆円、うち日本郵政は6,930億円の放出だったので、今回はIPO時の倍となる規模です。
リートを含めた一般的なPOでもせいぜい200~300億円が多く、昨年リクルートが実施した大型POでも1,000億円規模でしたので、今回の大きさはまさに桁違い。株式市場に与える影響も大きそうです。
まあ、今年中に最大1.4兆円のPOを実施できたとしても、2015年のIPO分(11%)と合わせて約30%強程度の放出にしかならないため、政府が継続的に保有すると明言している33%超分から逆算すると、また数年後に同規模以上のPOを実施することになります。
また、同時にゆうちょ銀行 (7182)とかんぽ生命(7182)も段階的に追加放出していくはずなので、今後数年に亘って日本郵政グループのPOの話題が続きそうです。
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既存の株主にとっては頭の痛い話ですが、政府保有株が高く売れないと政府の予算組にも影響して我々の税金にも関わってくるので仕方がありません…。
打開するには日本郵政グループに頑張ってもらい、株価を上げてもらうしかありませんね^^;
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