先週末にマザーズとジャスダックの統合が検討されているという報道が出ていました。
ジャスダックが東京証券取引所(JPX)傘下となった時点で将来的な統合はあると思われていましたが、思ったよりも早いタイミングで実現しそうですね。
マザーズ・ジャスダック統合検討、市場活性化
英新興市場「AIM」に匹敵する規模に
東京証券取引所を傘下に持つ日本取引所グループ(JPX)は、新興企業向け株式市場「マザーズ」と「ジャスダック」を統合する方向で検討に入る。
日本を代表する新興市場としての位置づけを明確にし、投資家の資金や上場企業を呼び込みやすくして市場を活性化させる狙いがある。
マザーズとジャスダックが統合すれば、上場企業数が約1000社、企業価値を表す時価総額の合計が約16兆円の市場が誕生する。上場企業数などで、世界有数の英新興市場「AIM」に匹敵する規模になる。
引用元:読売新聞(1/6)
この統合が実現すれば、世界的に見てもそれなりの新興企業向け市場ができあがります。
報道にもある通り、統合によって様々なメリットも生まれそうですね。
しかし、個人的にはちょっと寂しい気もします。
ジャスダックはかつて「店頭登録市場」と呼ばれた新興企業向けの市場で、昔は店頭市場へのIPOは「上場」とは呼ばず、「店頭公開」と言われていました。懐かしい響きです。
その後は大証のヘラクレス(旧ナスダックジャパン)やNEOと統合してジャスダックとなり、2013年には大証と東証の統合で現在の東証ジャスダックとなっています。
IPOを判断する上で「上場市場」は結構重要なファクターです。
最近はマザーズとジャスダックでさほど違いを意識することはなくなりましたが、やはり市場によってイメージも異なるので、全て一緒になると判断基準が一つ減ってしまいますね。
まあ、その程度は「慣れ」の問題でしょうが…。
あと、気になるのは統合のタイミングもさることながら、どちら寄りの「上場基準」になるかですね。
上場基準が一本化されることでIPO予備軍の資本政策も変わってくるので、その辺りの混乱で上場遅延等が起きないことを願っています。
また、上手く調整しないと現在上場している企業群も資本政策の対応が必要となり、新興市場の混乱(ジャスダック銘柄でPO連発など)も予想されます。
他にも本則市場(東証一部・二部)への昇格基準や、各指数の継続性の問題など細かな障壁がありそうですが、何とかスムースに移行して良い体制を作って欲しいですね。
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